体罰の弊害

このウィンドウを閉じる

体罰によって何を覚えるか

 昔から犬は「しつけのため」と叩かれてきました。今でも、言うことをきかない時などに叩かれている犬を見かけます。体罰を受けることによって、犬はある程度のことを覚えます。叩かれるのが嫌なので、オスワリやオテも覚えるでしょう。しかし同時に、好ましくないことも覚えてしまうのです。それは、人間に対する恐怖心です。また、飼い主との心の距離が離れていくこともあります。

人間に対する恐怖心を持つ犬

 人間に対する恐怖心を持った犬は、人間を避けるようになります。恐怖心の強い犬は、人を追い払うために吠えたり、噛んだりするようになることがあります。玄関に来る人に吠えるのも、恐怖心から追い返そうとしている場合があります。知らない人がなでようとした時に、その手を噛もうとするのであれば、これも恐怖心が原因かもしれません。飼い主さんが優しいことは学習できますが、人間は基本的に危険な生き物だと覚えた犬が、人間社会に溶け込み、平静に毎日を過ごすことは難しいでしょう。

飼い主と心が離れた犬

 体罰でしつけをされた犬は、基本的に飼い主さんに声をかけてほしくなくなります。なぜなら、声をかけられることで、叩かれる可能性が生まれるからです。また、命令していない時には協力的な態度は取ってくれません。

痛みに慣れる犬

 また犬は、多少の痛みには慣れてしまいます。最初は手で叩いていても、それが効かなくなります。次は蹴る。それがダメになったら今度は石を持って・・・。という風にどんどんエスカレートしていった飼い主さんもいます。最終的には犬がケガをするくらいの体罰が必要になってしまいます。そもそも現代日本は小型犬主流。ちょっとしたことで大けがをしてしまいます。

メリットとデメリット

■体罰のメリット

 ・命令を聞くようになる。

■体罰のデメリット

 ・無駄吠えの原因になる。

 ・攻撃性の原因になる。

 ・命令していない時に協力的ではなくなる。

 ・力の弱い人の言うことをきかなくなる。

 ・小型犬の場合力の加減が難しい。

 ・人を信頼しなくなる。

まとめ

 プロの訓練士さんは体罰と思われる手法でも上手に使いこなして信頼関係を築くことができますが、それは長年培ってきた技術です。一般の飼い主さんにその技術を求めることは難しいでしょう。犬のしつけであっても、体罰を使用するのはオススメできません。手で叩くのも、足でけるのも、リードの端で叩くのも、新聞紙を丸めて叩くのも、避けた方が良いでしょう。

↑ページの一番上へ↑

このウィンドウを閉じる


ドッグライフプランはしもとのトップページを別ウィンドウで開く